火狩りの王 ストーリー
人類最終戦争後の世界。大地は炎魔が闊歩する黒い森におおわれ、人々は結界に守られた土地で細々と暮らしていた。 最終戦争前に開発・使用された人体発火病原体によって、この時代の人間は、そばで天然の火が燃焼すると、 内側から発火して燃え上がってしまう。
この世界で人が安全に使用できる唯一の〈火〉は、森に棲む炎魔から採れる。 火を狩ることを生業とする火狩りたちの間で、あるうわさがささやかれていた。 「最終戦争前に打ち上げられ、永らく虚空を彷徨っていた人工の星、〈揺火(ゆるるほ)〉が、帰ってくる――」と。 “千年彗星〈揺火〉を狩った火狩りは、火狩りの王と呼ばれるだろう”
紙漉(かみすき)の村に生まれ、禁じられた森に入って炎魔に襲われたところを、火狩りに助けられた灯子(とうこ)。首都に生まれ、母を工場毒で失い、幼い妹を抱えた煌四(こうし)は“燠火(おきび)の家”に身を寄せることを決意する。
灯子と煌四、二人の生き様が交差するとき、あらたな運命が動きだす
火狩りの王 第1話
火狩りの王 第1話「旅立ち」